☆第20回「東京23区とことん討論会」案内チラシより転載
第20回東京23区とことん討論会
「23区発! ごみゼロへのビジョンー燃やすから、燃やさないへ!」
区民・事業者・行政がともに集い、ともに語り、実践に向けて、歩みだしましょう。ぜひご参加ください。
日時:2015年7月29日(水)
会場:足立区勤労福祉会館(プルミエ)
主催:第20回東京23区とことん討論会実行委員会
後援:東京都・特別区長会・足立区
--プログラム--
9:15 受付 9:45 開会 挨拶
≪基調講演≫10:00~11:45
『市民参加の環境活動』
講師:高月 紘さん(京都エコロジーセンター館長)
≪休憩(お昼)≫12:00~13:00
≪分科会テーマと内容≫13:00~16:45
第一分科会
めざせ!すべてのごみの資源化
足立区の燃やさないごみの資源化率は91%、粗大ごみの資源化率は36%です。エッ!なんでそんなに高いの?人口減少と高齢化で家庭ごみは少なくなる?・・・・それとも増えるの?でもやっぱりごみは出るわね。埋め立て地はこれ以上広げないっていう話よ。それひゃあ-これからごみはどうなる?
分科会アドバイザー(予定)
秋腰光信 足立区環境部ごみ減量推進課 清掃事業調整担当係長
松浦義忠 株式会社要興業取締役業務部長
富所富男 関東製紙原料直納商工組合専務理事
安藤正史 日本ノボパン工業株式会社環境室長
第二分科会
どうあったらいいの?ペットボトル
-いろんな角度から討論しよう!-
増え続けるペットボトル。リサイクルにも多額の税金がかかり、ポイ捨ても多い。今後はどうあったらいいのかを、様々な角度から検証し、ペットボトルについてとことん討論しましょう。
分科会アドバイザー(予定)
植草太郎 千葉大学環境ISO学生委員会
伊藤浩子 荒川クリーンエイド事務局長
日本コカ・コーラ株式会社
栗岡理子 環境カウンセラー
庄子真憲 環境省廃棄物・リサイクル対策部リサイクル推進室室長
中谷隼 東京大学大学院助教
第三分科会
東京23区とことん討論会-20年の歩みから今後へ-
ごみを減らし清掃工場を減らすことをめざし、東京都・23区そして清掃一部事務組合をまじえて行ってきた20年の討論を振り返り、明らかになった問題点の解決について今後の取り組みを話し合いましょう。
分科会アドバイザー(予定)
池尻成二 練馬区議会議員
大谷博信 足立区環境部ごみ減量推進課長、23区清掃リサイクル主幹課長会会長
浅川勝男 東京二十三区清掃一部事務組合総務担当部長
庄司元 認定NPO・環境文明21客員研究員
≪全体会≫17:00~18:00
18:00終了
足立区勤労福祉会館(プルミエ)〒120-0005
東京都足立区綾瀬一丁目34番地7
アクセス方法
東京メトロ千代田線 綾瀬駅西口 より 徒歩3分
足立区コミュニティバス(はるかぜ) 綾瀬駅東口停留所 より 徒歩7分
どなたでも参加できます!
当日参加も歓迎!
【参加費】一般1000円 学生500円(資料代)
【報告書】700円(希望者)郵送費含
《問い合わせ先》
東京とことん討論会実行委員会事務局
ホームページ:東京23区とことん討論会
メール: tokoton23@jcom.home.ne.jp
23区とことん討論会もことしで20回となるのだ~
事務局、運営委員のみなさまのご努力に感服です、、
23区のごみ問題、、、
自分なりに整理してみよう~
とりあえずは、自分のための覚え書きと、頭の中を整理整頓、
ごみ問題は、ごみを減らすことが先決、
そして、ごみはどのように処理するか、
適正な処理方法の選択が重要なのではあるが、、、
清掃事業の区移管以降はそれらは各区事項、
清掃一組の中間処理(23区の共同処理体制)
23区の清掃工場は、21工場体制が続いている、
一般廃棄物処理基本計画の策定(改定)のたびに、ごみ量と焼却能力の妥当性がとことん討論会でも議論されてきた。
しかし、区民が様々な疑問を出せど、、、例えば、予測ごみ量の信憑性、ごみ量の季節変動や焼却余力の問題、計画年間稼働日数の大幅縮小の考え方等々、、しかし、計画策定の当事者たちは、施設整備計画の必要性、正当性を淡々と繰り返す、現状維持での建替計画、同じ場所での建替計画、、、とことん討論会は、いつも、そのすれ違いの議論でかみ合わず、毎度、やるせないおもいで時間切れとなってしまうのが常のこと、、、
23区のごみ量は、ピーク時の約43%の減少
23区のごみ量推移と、焼却施設の処理能力をみてみる、
平成26年度、23区のごみ量確定値は約278万トンである。
平成元年の、ごみ量ピーク 約490万トンに比べて212万トンの減少、率にして、約43%の減少である。
半分近くもごみが減れば、清掃工場も半減していればいいのだが、、、そうもいかない。
23区の場合、急激なごみ量増加で、可燃ごみも全量が焼却処理ができずに、そのまま埋立処理するという状況が長らく続いていた。清掃工場が次々新設や建替となり、平成9年2月の江戸川清掃工場の竣工で、やっと可燃ごみの全量焼却が達成したといわれている。新江東清掃工場建設工事(600t/日×3炉)の環境アセスの説明会でも、23区の可燃ごみの全量焼却達成の暁には、真っ先に、新江東清掃工場の1炉を止めますといわれたものだが、、、そんな話も、すべて、過去の清掃局の戯言になってしまった。そして、可燃ごみ全量焼却以降も、自区内処理の原則や、その後の清掃事業の区移管もあり、清掃工場の新設や建替は続いたのである。(参考:本ブログ「<甦る経済秘史>ごみとの戦い 負の産物に商機(ごみ焼却至上主義に突入~)」に東京都清掃事業百年史からその当時の記事を抜粋掲載した。)
23区の場合、「持ち込みごみ」とは事業系の持ち込みごみである。
中間処理の大半は焼却ごみ
ということで、とりあえず、清掃工場の問題を話すとき、ごみ量全体で議論してもかみ合わないので、(可燃ごみ全量焼却達成後の)焼却ごみの推移をグラフにしてみた。清掃一組の施設整備計画、焼却余力の計算式に合わせて、大田第二は除いて、平成22年度以降は、破砕ごみも加えて計算した。(なぜか、清掃事業の区移管切り替え年度の平成11年度分のごみ年報が手元にない。)こうしてみると、持ち込みごみのほとんどは可燃ごみで、平成25年度実績では97%は清掃工場への持ち込みだった。そして、平成20年度からの、廃プラスチック類が焼却となったことで焼却ごみは増加し、その後も横ばい状態が続いている。また、埋立処分量削減の一環なのではあろうが、一廃計画では、不燃ごみの破砕処理残さ「その他ごみ」の焼却を検討、事業系不燃ごみの廃プラスチック類(弁当がら)の取扱いも検討が進められ、さらに不燃ごみから焼却ごみへの移行は進む。今では、清掃一組の中間処理のほとんどが、清掃工場での焼却ごみとなっている。
23区の清掃工場一覧
平成10年10月と平成26年12月時点を比較してみた
各清掃工場の「焼却規模」と「焼却能力」、、そしてその時点の焼却ごみ量から焼却余力(実績)を計算してみた。
(一廃計画では焼却余力は12%必要としている)
平成10年当時は、施設の規模からみると17工場で14,300t/日だが、施設の老朽化なのか、焼却能力としては12,580t/日、平成10年の清掃工場処理量は約326万トンで,焼却余力は12.9%となった。
平成25年度は、大田清掃工場(新)を含めて19工場で,施設規模、焼却能力ともに11,380t/日で、清掃工場での処理量は約273万トン、焼却余力は22.3%となった。大田は平成26年9月30日竣工なので、その分を考慮すると、若干余力はさがるものの~ 計算上はかなりの余力があることになる。そして、このままごみ量が微減または横ばいであれば、、しばらくは焼却余力はゆとりのある状態が続く、、、
清掃工場の規模縮小状況
江戸川清掃工場の全量焼却達成後の建替え(プラント更新)時の規模縮小状況と新設状況
とりあえずは、大規模工場は大幅に規模の縮小、ただし灰溶融施設の併設というおまけ付き、
(ちなみに江東清掃工場の1,800t/日は稼働させながら、隣接地に同規模で新江東清掃工場1,800t/日として建て替えられた。)
結果的に、清掃工場の規模縮小分は、新設工場分を加算すると1,400t/日の縮小となる。平成10年当時からみると、300トン炉を4~5炉減らしたことになるのか。しかし、これで清掃工場の規模縮小は出し切ってしまったのか、、、この先に控えている、、光が丘清掃工場、目黒清掃工場は同規模での建替計画が進んでいる。
計算上は余力があることにはなっているが、 実際には、各工場、いろんな故障やトラブル、水銀による焼却炉停止、世田谷のダイオキシン問題等々、,,いろんな兼ね合いがあって、ごみの搬入調整はたいへんなことだろう、、、ここのところ、年々、確実に清掃工場の稼働率は上がってきている。悠然と、調整の名の元に焼却炉を遊ばせているゆとりはないようだ~
●清掃工場稼働状況(率)年度推移
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清掃工場整備スケジュール
いろいろごちゃごちゃ数字を計算しても、、、
ごみ量に劇的な大幅減少でも起きない限りは、今後は、清掃工場の休止、あるいは廃止は難しいとおもう。
なぜかというと、清掃事業が区移管となったから、清掃局の時代とまったく違う、
清掃工場が自区内に存在するということは収集・運搬のコストに大きく影響するから、、
23区全体での効率化といえども、各区の利害、政治的な思惑はいろいろあるだろうから、、
ごみ量予測や、焼却余力云々ということよりも、清掃事業の区移管で中間処理が共同処理、収集・運搬は各区の事業となったので、どう考えても、よほどの問題でも起きない限りは、自分の区内にある清掃工場を廃止してほしいという区は出てこないだろう。遠くの清掃工場へ運ぶようになれば、その分経費は高くつく。(処理経費は、中間処理よりも、収集・運搬の方が多額の費用を要している) 共同処理体制の中でのもろもろの事情もあるだろうし、そうそう規模縮小や休止は自分からは言えないだろう。(江東区の場合は、新江東清掃工場と、有明清掃工場を抱えているので、一定の平準化は求めるだろうが~)
一般廃棄物処理基本計画は5年ごとの見直しということではあるが、
清掃工場の建て替えも、計画に基づいて進められる。
ごみ量予測云々よりも、あまりにも多い清掃工場数(21)で、建替えの都度、3工場,4工場が重なって停止すれば、、、、
どんなに余力があれど、重なり具合次第で余力がなくなってしまうので、、
新江東清掃工場(1,800t/日)が建替えとなる頃は、どんなことになるのやら、
一廃計画では、焼却余力は12%必要としているが、参考期間の平成43年度以降の余力は大幅に下回る
しかし、この整備スケジュールも、しっかりとした目的があって、規模の縮小や休止をするのであれば、、、逆に,建替工場の組み合わせ次第ではどうにでもなるパズルゲームのようなものかもしれない。要は、規模の縮小や休止をする必要性があればどうにでもなる、どのようにもするとも思える。だからあまり数字を根拠にあれこれいう気は全くない。しかし、続きはまた~
☆グラフは「一般廃棄物処理基本計画」整備スケジュールから作成
整備スケジュール(「一般廃棄物処理基本計画」より転載)
☆東京二十三区清掃一部事務組合「一般廃棄物処理基本計画」から転載
関連(本ブログ)
■23区清掃一組「清掃事業年報(平成25年度)」 の公表2014年08月26日
■23区 「清掃工場等作業年報(平成25年度) 」の公表。稼働実績、故障件数、電力使用量、CO2排出量など~2014年10月10
■23区 清掃一組「清掃工場別の処理単価(平成25年度決算)」公表、全工場では11,172円/トン2015年03月09日
参考
●清掃工場別 延べ稼働・休炉時間内訳
平成25年度は、年末年始の停止はすべての工場でゼロとなっている。
計画稼働日は年末年始停止は4日分マイナスしているので、
計画稼働日数の稼働率がいいのはそのおかげなのか?
●清掃工場別 稼働状況(率)
炉稼働率
暦日数(%)=(炉稼働時間/(暦日数×24×炉数))×100
計画稼働日数(%)=(炉稼働時間/(計画稼働日数×24×炉数))×100
計画稼働日数=暦日数-工事日数-年末年始停止(4日)-故障見込み
工事日数=定期点検補修工事日数+整備工事日数+中間点検日数
故障見込み=(暦日数-工事日数-年末年始停止)×3%
おまけ
◆23区のごみ量推移(明治33年~平成25年)◆
※平成10年度までは「東京都清掃事業百年史」参考、以降は清掃事業年報などから作成