■前橋市道8路線の路盤材 基準超フッ素を検出
東京新聞 2014/11/18
前橋市は十七日、同市富士見町内の市道八路線の路盤材で鉄鋼スラグが使われ、路盤材から環境安全品質基準(JIS)を超えるフッ素を新たに検出したと発表した。このうち七路線では土壌から土壌汚染対策法の基準値を超えるフッ素を検出した。市は今年六月ごろに市民から情報提供を受け、調べを進めていた。
調査では、市道八路線の路盤材から、いずれもフッ素が水に溶け出す溶出量が一リットル当たり一・〇~一・八ミリグラムで、JISの〇・八ミリグラム以下を超えていた。含有量も同一万三〇〇〇~二万二〇〇〇ミリグラムで基準の四〇〇〇ミリグラムを超えていた。
さらに七路線では、路盤材の下の土壌から、同法の基準〇・八ミリグラムを超える一・一~二・九ミリグラムのフッ素を検出。周辺に飲用の井戸水がある場合、水質を調べる必要があり、市は井戸の有無を確認している。
八路線の路盤材は二〇〇三~〇四年ごろの工事で使われたとみられる。工事業者は倒産しており、市の書類も保存年限を過ぎて残っておらず、出荷元は特定できていない。
鉄鋼スラグをめぐっては、大同特殊鋼渋川工場(渋川市)から出荷された鉄鋼スラグが使われた前橋市の別の道路や、渋川の遊園地などで基準値を超える有害物質が検出されている。国土交通省は県や関係市町と連絡会議を設置し、対応を検討するとしている。 (伊藤弘喜)
鉄鋼スラグ自体が、JISの「フッ素」含有量、溶出量の基準を大きく超えている、
土壌からも土壌汚染対策法の基準値を超えるフッ素を検出したということ。
ということは、スラグに封じ込め機能はないということ、数年で溶出?!
水道水(水道法)の基準(0.8mg/L以下)と同じとはいえ、
やはり基準は基準、最低限守らなければならないルール
鉄鋼スラグ、検査もせずに出していたということなんだろうか、
前橋市 最終更新日:2014年11月17日(月)
■鉄鋼スラグを使用した道路の土壌分析結果を公表します
内容のあらまし
前橋市が管理する道路のうち富士見地区内の8路線について、鉄鋼スラグを含む路盤材を使用していました
8路線それぞれの路盤材について分析調査したところ、全ての路線で環境安全品質基準値を超えるフッ素が含まれていることが分りました
この結果を踏まえて路盤材直下の土壌について、8路線の14箇所で調査を実施したところ土壌汚染対策法の基準値を超える箇所が7路線で12箇所ありました
場所
富士見地区内の市道8路線(別紙1のとおり)
別紙1(鉄鋼スラグ使用路線図)(PDF形式:2,919KB)
調査結果
(1) 路盤材の調査結果
環境安全品質基準(JIS)に定められている8項目の物質について分析調査を実施しました(別紙2のとおり)
調査の結果、全路線ともフッ素のみが基準値を超えていました
(2) 路盤材下の土壌調査結果
全路線でフッ素が基準値を超えていたため、路盤材直下の土壌について調査を実施しました(別紙2のとおり)
調査の結果、7路線においてフッ素の溶出量が基準値を超えていました
別紙2(分析結果一覧)(PDF形式:54KB)
今後の対応
国、県及び他市町村と連携を図り、環境部局の助言を受けながら適切な対応を図ってまいります
関連書類
参考資料(フッ素の基準等)(PDF形式81キロバイト)
フッ素の基準
基準値設定の考え方
・ 水道水(水道法)の基準(0.8mg/L以下)は、70年間、毎日2Lの水道水を飲み続けても健康に影響がないよう定められている。
これを基本にして、地下水環境基準、土壌環境基準、土壌汚染区域指定基準も0.8mg/L以下と定められ、道路用鉄鋼スラグも土壌汚染を発生させないよう同じ値で定められている。
“スラグ”のJIS規格もいろいろある。
ごみ焼却の溶融スラグ「JIS・A5031」「JIS・A5032」と、道路用鉄鋼スラグ「JISA5015」は、溶出量や含有量の基準が同じだった。
試験方法も、JIS K 0058-1の5?
日本工業標準調査会 JIS規格名称(一部又はすべて):スラグ
JISリスト 規格番号規格名称 JISA5011-1 コンクリート用スラグ骨材-第1部:高炉スラグ骨材 JISA5011-2 コンクリート用スラグ骨材-第2部:フェロニッケルスラグ骨材 JISA5011-3 コンクリート用スラグ骨材-第3部:銅スラグ骨材 JISA5011-4 コンクリート用スラグ骨材-第4部:電気炉酸化スラグ骨材 JISA5015 道路用鉄鋼スラグ JISA5031 一般廃棄物,下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化したコンクリート用溶融スラグ骨材 JISA5032 一般廃棄物,下水汚泥又はそれらの焼却灰を溶融固化した道路用溶融スラグ JISA6206 コンクリート用高炉スラグ微粉末 JISK0058-1 スラグ類の化学物質試験方法-第1部:溶出量試験方法 JISK0058-2 スラグ類の化学物質試験方法-第2部:含有量試験方法 JISZ3353軟鋼及び高張力鋼用のエレクトロスラグ溶接ワイヤ及びフラックス